現役スタッフインタビュー!現役CAに訓練や生活について聞いてみた!

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現役スタッフインタビュー!現役CAに訓練や生活について聞いてみた!

マイターミナルのコンテンツでは、航空業界で働く現役のスタッフにインタビューをしていくシリーズも展開していきます!
初回は羽田をベースに所属を置いている現役客室乗務員さん(女性)へのインタビューに成功しました!生活や勤務、訓練を中心にお話を伺いました。

―それでは本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。

―まずは基本情報からお伺いしたいのですが、簡単に紹介をお願いします。
はい、新卒で航空会社へ入社、現在5年目です。羽田空港をベースに国内線・国際線を担当しています。

【生活・勤務について】

―羽田をベースにという事でしたが、居住地の制限はありましたか?
私の会社は通える範囲であれば具体的な指定はありませんでした。
国内線のみ乗務していた期間は日帰りや1泊2日フライトが多く出社回数も多いので、空港周辺に住んでいました。国際線を乗務するようになってからは2泊4日などロングフライトが増えて出社回数が減るので、そのタイミングで少し空港から離れた場所に引っ越しました。会社の同僚の多くもそのように住む場所を選んでいましたね。

―国内線と国際線も乗務されているという事ですが、どういった勤務体系で動かれているのでしょうか?
4連勤、2連休。国内線も国際線も基本的にこのリズムで動いています。
国際線の長距離フライトだと、行き1日、現地で2泊、帰りに1日で4日間といった感じです。

―1か月のフライト時間はどれくらいになるのでしょうか。また、現地で2泊という事ですが、どういった過ごし方をされていますか?
フライト時間は月によってばらつきはありますが、大体85時間~90時間前後ですね。やはり体力は必要です。
現地で宿泊する事をステイと呼んでいますが、国内線国際線ともに会社が手配してくれるホテルに泊まります。ホテルは一人一部屋使うことができるので自分の時間は確保できます。フライトが終わってホテルに着いてからはフリーなので、各々の時間を過ごしていますね。乗務員同士で食事や観光に行く事もあれば、1人で行く事もあります。また友人がステイ先に住んでいて予定が合えば一緒に遊ぶ事もあります。次の集合時間までは完全にフリーなので、勤務に影響が出ないように自由にしています。

―行先や休みの希望は出せるのでしょうか。
残念ながら行先のリクエストはできないですね。会社が決めたスケジュール通りにフライトします。休みに関しては、有給もあるので長い休みを取る事も可能です。もちろん時期的なものや会社の都合もあるので、長い休みを取るタイミングは考えるようにはしています。

【入社後、訓練について】

―では続いて訓練について伺っていきます。入社当時の事を思い出していただきながらになりますが、入社後どういった感じで始まるのでしょうか。
はい。私の会社は入社人数が多く一度に訓練を開始することができないので、40〜50人ずつ順番に訓練が始まりました。訓練開始のタイミングやスケジュールは会社から指定されるので、選ぶことはできませんでした。例えば4月に入社式に参加しても、訓練が8月からの人は4ヶ月間待たなければなりません。その間に短期語学留学などをしている人もいましたね。
ちなみに入社年度は同じでも4月入社と8月入社では先輩後輩の関係になるので、当時は不思議な感覚でした。

―訓練から乗務まではどういった流れでしたでしょうか。
救難訓練→サービス訓練→OJT→1人立ち。といった流れでした。
入社すると2ヶ月間の救難訓練が始まります。まずは緊急脱出などの保安業務を学び、それにパスした人だけが晴れて制服を着ることができます。厳しい保安業務の訓練を乗り越え、初めて制服に袖を通した時は、本当に嬉しかったのを覚えていますね。
制服を着たら、サービス訓練が始まりました。機内サービスをするにあたって必要な知識、言葉遣い、所作、飲み物カートの操作方法、英語など様々でした。とにかく暗記することが多くて、暗記が苦手な私には根気が必要でした。
無事に地上での訓練を乗り越えて、次はOJTが始まりました。訓練生バッチを付けて、実際に機内でお客さまにサービスしながらの訓練をします。OJT中は、沢山のお客さまが訓練生バッチに気付いて下さり、「頑張ってね!」と声かけて下さったことが印象深いです。お客さまの優しさに助けられて、乗り越えることができました。
OJTもパスするといよいよひとり立ちです。まずは約1年間、国内線のみを乗務しました。
訓練の最後にそれぞれ所属するグループが発表され、2ヶ月間苦楽を共にした同期とも散り散りに。この時の心細さは今でもよく覚えています。


―長期間で大変な訓練という印象ですが、訓練はどう乗り越えられましたか?
訓練中は、毎日授業のあとに同期と集まって復習と予習。土日も同期と集まって勉強といった感じでした。同期がいなければ乗り越えられなかったかもしれません。
この2ヶ月で同期との固い絆ができ、みんなが世界中を飛び回るようになった今でも、連絡を取り合って定期的に会っています。
睡眠時間が限られた中で覚えることは山程ある辛い訓練ではありますが、過ぎてみれば同期と一丸となって合格を目指して頑張った、青春の1ページのような時間でした。

【1人立ちしてからについて】

―厳しい訓練もそうですが、1人立ちしたあとにも苦労や辛い事はありますか?
はい、いくら1人立ちしても知らない事もあれば対応したこともないイレギュラーも起きたので、心折れそうになった事はありましたね。ただ先輩や同僚の助けやチームワークで乗り越えて、知らない事と出来ない事を1つずつなくしていきました。
また身体的なもので言えば、毎日飛行機に乗るので航空性中耳炎になったり、重い荷物を扱う機会が多いので腱鞘炎や腰痛に悩まされたり。デスクワークではあまりならないような体の不調はやはりありましたね。時差もあるハードスケジュールの中での体調管理が一番難しいです。体力をつけるために休みの日はジムに行ったり、ヨガをしたり、体を動かしていました。

―ご苦労があったようですが、1人前になってから今の仕事に就いて良かったと思う瞬間はりますか?
はい、なんといってもお客様からの感謝される瞬間ですね。苦労する事もたくさんありますが、お客様に喜んでもらえた時には苦労して良かったと思えますし、それが支えで今も頑張れます。
また、色んな国に行けることもそうですね。国際線に乗務するようになれば、月に5ヶ国以上は当たり前の生活が待っています。ステイ先を熟知した先輩方のおかげで、なかなか旅行では訪れられないような場所にも行き、美味しいご飯を食べ、充実したステイタイムを過ごすことができます。フライトで疲れ果ててホテルで寝るだけの時もありましたが、今はできるだけ外に出て現地の空気に触れるようにしています。その現地の情報や文化の理解がご利用のお客様へのサービスに繋がる事もあるので。

―それでは最後にこれから客室乗務員を目指す方々にメッセージをお願いします。
はい、客室乗務員は華やかなイメージより、安全を守る為の大変な仕事。というイメージと覚悟を持って目指すと良いかもしれません。なって良かったと思う事も楽しい瞬間もたくさんありますが、努力や苦労があっての事です。厳しいメッセージになってしまったかもしれませんが、苦労は1人ではなく仲間とするのがポイントです。苦労の先の楽しみを皆さんと味わえる日を楽しみにしています!是非頑張って下さい!

―本日はありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。

【インタビューを終えて】

よく言われている事ですが、客室乗務員はサービス要員である以前に保安要員である必要があります。インタビューを通じて、やはりイメージと裏腹に肉体的にも大変な仕事である事が分かりました。体調管理やリフレッシュ方法も工夫されているようでしたね。
また、厳しい訓練や日々の困難を乗り越えるのは仲間の支えとお客様からの支え。というメッセージは客室乗務員を目指す方々には心強いものになるはずです。