どこよりも詳しく!!グラハンスタッフのお仕事解説~前編~

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どこよりも詳しく!!グラハンスタッフのお仕事解説~前編~

グランドハンドリングってなに?

グランドハンドリングってなに?
グランドハンドリング(Ground handling)とは、
飛行機の運送における空港地上支援業務の事です。

簡単に説明すると『飛行機が飛ぶために必要な仕事』の事です。

本来、地上支援業務の総称をグランドハンドリングと呼びますが、業務内容や職種は多岐にわたります。
以前解説したグランドスタッフの仕事もグランドハンドリングの一部です。

少し難しくなってきましたが、簡単にまとめると

・グランドハンドリング→飛行機が飛ぶために必要な仕事の呼び方
・グランドスタッフ→飛行機に乗るお客さんのお世話をする人
・グランドハンドリングスタッフ→飛行機と荷物のお世話をする人
です。

今回解説するのはその地上支援業務の一部を行っているグランドハンドリングスタッフの仕事内容です。

グランドハンドリングスタッフって何をしている人?

グランドハンドリングスタッフとは、
普段飛行機に乗っている時に見る、『飛行機に向かって手を振っている人たち』がそうです。

“グラハン”と略して呼ばれたりしています。

グランドスタッフが空港のターミナル内で業務を行うのに対し、
グランドハンドリングスタッフはランプ(制限区域)内を舞台に特殊な車両や機材をつかって仕事を行っています。

それでは具体的な仕事の一例を紹介していきます。

【到着する飛行機の誘導】

マーシャリングといい、これを行う人をマーシャラー(航空機誘導員)と呼びます。

いわばガソリンスタンドの「オーライ!オーライ!ストップ!」の飛行機版です。
パイロットに指示を出し、安全かつ正確に決められた停止位置に誘導する業務です。

パドルと呼ばれる道具を両手に持ち、ICAO(国際民間航空機関)で規定された合図を出します。
パイロットは基本的に停止位置は死角になりますので、この指示を頼りに飛行機を移動・停止させます。やり直しがきかない重要な仕事です。

またマーシャラーばかりが注目を浴びがちですが、ウォッチマンとチョークマンという誘導員も存在します。

ウォッチマンは飛行機の両サイドの翼あたりでウイングウオッチ(翼端監視)という作業をする人です。
飛行機が障害物や車両、建物などにぶつからないように監視する役割を果たします。

チョークマンとは飛行機にチョーク(車輪止め)を取り付ける作業をする人です。
マーシャラーに飛行機の車輪の現在地と停止位置を伝えて補助を行い、完全に停止した事を確認してチョークをセットします。

【PBBの着脱】

飛行機が無事に到着し、機内との連絡をとって安全確認を済ませると、飛行機左前のドアとターミナルを繋ぐ可動橋(パッセンジャーボーディングブリッジ=PBB)の着脱を行います。

機体によって高さやアプローチが異なりますので、機体に合わせて接続します。
機体とブリッジの間の隙間や段差が広いと旅客の怪我に繋がりますし、近づけすぎて機体を傷つけてしまうと大変な事になりますので、慎重に操作する必要があります。

航空機からの離脱は装着に比べると難しい作業ではありませんが、油断せず慎重な作業が求められます。

沖スポット(ランプ内の駐機)の場合はこの作業をパッセンジャーステップ(タラップ)車を用いて行います。
ステップ車は大型で高さもある特殊車両ですので、急ブレーキや急ハンドル、スピード超過は横転や思わぬ事故に繋がるため、運転には技術が必要です。

【ドアオープン/クローズ】

飛行機のドアの開け閉めを行います。

シンプルな作業に見えますが、飛行機と旅客とスタッフ全ての準備が整い確認を終えてやっと行える作業です。
ドアが開いている状態なのか、閉まっている状態なのかは一見なんともないように思えますが、
航空従事者にとっては大変重要な違いで、自分の判断やタイミングで絶対に行えない重要任務です。




前編はここまでです。
後編では荷物の搭降載などの解説から進めていきます。

是非ご覧ください。