どこよりも詳しく!!グラハンスタッフのお仕事解説~後編~

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どこよりも詳しく!!グラハンスタッフのお仕事解説~後編~

グランドハンドリングスタッフのお仕事解説、後編です。
前編では到着する飛行機の誘導やPBBの解説をしてきました。

前編をご覧になっていない方は、是非とも前編と併せて読んで下さいね。

それではいきましょう。

【荷物と貨物の搭降載】

旅客機の場合、飛行機の胴体を輪切りにして見ると上半分は客室、下半分は貨物室になっています。この下半分の貨物室はコンテナ室(コンテナに収納された荷物を入れる部屋)とバルク室(荷物をバラ積みする部屋)に分かれていて、ここに専用の特殊車両を使って安全・正確・迅速に荷物を収納しています。

①搭載
出発便の場合は飛行機に荷物を積み込む作業になります。

チェックインカウンターで預かられた荷物たちは手荷物タグが貼られベルトコンベアでソーティング場(手荷物の仕分け場)に流されていきます。

グラハンスタッフは流れてきた荷物を、個数や荷物タグのチェックをしながらコンテナやカーゴトラックに積み、機側まで運びます。

機側に荷物を運ぶとバルク室の場合はベルトローダー、コンテナ室の場合はハイリフトローダーという特殊車両を使って荷物を積み込んでいきます。

飛行機には荷物を積む位置と重量(ウェイトアンドバランス)が、便ごとに調整されていますので、決められた通りに搭載をします。

②取り降ろし
到着便の場合は飛行機から荷物を取り降ろす作業になります。

上記で説明した搭載手順の逆を行っていきます。
それぞれの貨物室から特殊車両を使って荷物を降ろし、ソーティング場へ運び、手荷物受取所につながるベルトコンベアに流していきます。
ファーストクラスやビジネスクラスなどの旅客の荷物は先に返却が必要になりますので、注意して流していきます。

また、国際線への乗り継ぎがある方の荷物は、乗り継ぎ先の便に積みなおす必要がありますので、返却はしません。

【出発する飛行機の移動とお見送り】

出発する飛行機を誘導路まで移動させる作業です。
エンジンが作動していない状態で飛行機を牽引する作業をトーイングと言い、その牽引に使用する特殊車両をトーイングカーと言います。
このトーイングカーを使って自力でバック出来ない(機材によってはできます)飛行機を駐機場所から誘導路まで押し出します。これがプッシュバック作業です。
ここでもウォッチマンが活躍します。
無事に誘導路までのプッシュバックが完了すると、トーイングカーを外していよいよお見送り。
お見送りは業務として指示されているわけでは、出発に関わった全てのスタッフを代表してグラハンスタッフからの感謝とおもてなしです。

【他の業務】

他にも空港や会社、国内線や国際線かの条件によって異なりますが、

・機内清掃
・燃料搭載
・ケータリング搭載
・給水/汚水処理
・機体洗浄
・機体除雪(凍結防止剤の噴霧)
・機体点検
・機体整備補助

などの業務もグランドハンドリングスタッフが行う場合もあります。
ほとんどの場合は各業務を細分化して別々のスタッフや会社が行いますが、
たとえば小さな機材(数人~数十人乗り)の支援ですと、上記業務も含めてグランドハンドリングスタッフが行う事もあります。

おわりに

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今回はグランドハンドリングスタッフのお仕事紹介をしてみました。
この紹介してきた作業は、グランドスタッフや乗務員などの他部署と連携を取りながら、最短で便の折り返し30分程度で行う事もあります。
もちろんどんなに暑くても寒くても、雨や雪が降っていても。

飛行機に乗ったり、空港に足を運んだ際には是非、グラハンスタッフの巧みな動きを気にして見たり、手を振り返してみて下さい。
またグラハンスタッフを目指している方の知識習得やモチベーションアップに繋がる記事になっていただけたら嬉しいです。
他の職種解説も随時書いていきますのでお楽しみに!!