IT企業があえて紙で航空業界に仕掛ける!? 空港手帳にかける想いと誕生秘話~Landing STORY Vol.2~

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IT企業があえて紙で航空業界に仕掛ける!? 空港手帳にかける想いと誕生秘話~Landing STORY Vol.2~

みなさんこんにちは
ライターのSHIORIです。

航空業界への就職を“旅”と定義するマイターミナル。
業界で活躍している人がどう羽ばたき、どう航空業界の地に着いたのか
を掘り下げるインタビュー企画「Landing STORY」

初回の「航空科学博物館」の展示部展示課で働く矢部様の記事はいかがでしたでしょうか?
2回目は“旅”という側面から様々な形で成田と航空業界を支える
「Orange株式会社」代表取締役の甲斐考太郎様からお話をお伺いしました!
創業に至った経緯や旅好きになったご自身のルーツ、成田空港手帳にかける想いまでお話しいただきました。

■インタビュー
Orange株式会社
代表取締役 甲斐 考太郎様
2012年創業

~旅の偶然を必然に~「旅行×IT」の起源と「成田」に対する想い

~旅の偶然を必然に~「旅行×IT」の起源と「成田」に対する想い
Q:簡単に甲斐さんのご経歴をお願いいたします
大学を卒業後、新卒でテレビ宮崎に入社をしました。
学生時代から旅行が好きで、バックパックで世界中を周ったりもしたことで、観光とか旅行に関わりたい気持ちがありまして。
当時東国原さんがよくテレビに出て、宮崎を盛り上げていました。
その姿に影響されて私も故郷の観光を盛り上げたい気持ちから、影響力を与えられるのはテレビ局と思って入社しました。
宮崎の新しい観光の可能性を探れたらと思って、記者とか番組制作スタッフとかやれたらいいなって思ったんです。
営業として4年間過ごしました。
仕事をする中で宮崎だけではなくて広い世界で観光を盛り上げたいと思うようになったのです。
2012年頃多くの国でGoogleMapsが使えるようになり、ITが世の中の身近になってきたので、
旅行とITってこれからどんどん広がっていくのだろうなと思いました。
旅行×ITを事業としているところがあまり思いつかなかったので、自分で始めた方がいろんなことが出来そうだなと思って起業しました。

Q:事業について教えていただけますか
うちの事業は大きく①おうちソクたび、②成田空港手帳、③Web制作の受託の3本柱になっています。
おうちソクたびは、ご当地のグルメとその土地のストーリーを1箱に詰めて全国の方にお届けしています。
例えば:北の方の漁師町のご馳走はカニ、そこにまつわるエピソードや観光スポットを掲載した旅のしおりを一緒にお送りします。
届き次第、現地の方からビデオメッセージが届く「現地に行きたくなるお取り寄せ」
がコンセプトのサービスです。


Q:成田に軸を置いている理由はどんなところですか?
旅行×ITの仕事をする中で成田国際空港さんとお仕事をすることがあったのです。
それまで成田空港は旅行で使ったことはあったけど、成田参道や成田駅には行ったことがなくて、その仕事を通して初めて行きました。
地元の方とお話をする中で、こんなに珍しい土地はないなとすごく興味が沸きました。
そう感じた理由は、日本最大の国際空港があり、日本の伝統文化である歌舞伎役者とも繋がりのある成田山新勝寺がある点です。
世界を色々旅して来た中で、国際空港の至近にその国の文化が濃く広がっているエリアはないと感じ、
旅行者視点で考えると滞在したくなり、すごく面白いと思いました。
会社としても旅行について取り組んでいるので、ここに軸を置いた方が自分にとっても会社にとっても良いと感じましたし、
成田に貢献したい気持ちが強く芽生えて拠点を移しました。

空港・地域の人々の繋がりを強める、IT企業が手掛ける手帳

空港・地域の人々の繋がりを強める、IT企業が手掛ける手帳
Q:成田空港手帳とはどんなものですか?
「成田空港周辺エリアをもっと盛り上げたい」という想いから発案・制作している手帳になります。
旅行や成田空港、周辺地域に関する情報はもちろん、航空業界の就職にも役立つコンテンツも掲載しています。
例えば出発・到着のアナウンスの文書が日本語・英語で載っていたりするので、
他のどこにもない面白いコンテンツがたくさんある手帳に仕上がっているかと思います。
2022年は飛行機や空港に関わる曲の歌詞を載せたりもしています。
たくさんの方に盛り上がってもらえる仕上がりになったかなと思っています笑

始まりは前の成田市の副市長の方の、「手帳があったらいいよね」の一言から。
千葉県民手帳や鉄道手帳はあるけど、空港や飛行機をテーマにした手帳ってないよねとなり、そういうものがあれば空港と周辺地域、またそこで働く方と住む方をより強くつなげるツールになるのではと思い始まりました。
なぜか縁あってITの企業である弊社にお話が回って来ました笑 
もちろん私自身も手帳は作ったことはなかったのですが、成田を盛り上げたいという強い気持ちがあり、その想いが前副市長の想いと共感し、引き受ける事にしました。

Q:成田空港手帳のプロジェクトに関わって実際いかがでしたか?
手帳は作るのが初めてでしたし、今は使わない方も結構いる中で、作成にあたっての情報を集めるのすらも大変かなと思っていたのですが、皆さんすごく協力的に情報提供をしていただいたり、どうしたら売れるかということを一緒に考えてくれたりしました。
作り方が分からないことはもちろんのこと、売れる手帳ってどういうものかということを考える感覚がなくて笑 
サイズをどうするかとか、色は何色がいいのかとか、調べても出てこないわからないことがたくさんありましたね。
情報を提供してくださった方々もお陰もありますが、社員も本当に頑張ってくれました。

また手帳は前副市長と弊社だけで作ってきたわけではなく、
空港会社・航空会社・関連企業・周辺の市町で構成される「成田空港手帳発行企画委員会」で制作をしています。
「成田空港周辺エリアをもっと盛り上げたい」という一つの想いから、たくさんの方の想いと努力、ご協力があって実現できました。

初めて完成した手帳を手にした時には、空港と地域の繋がりを可視化する、形にするということができた!
と、感動と感謝が込み上げてきた事を覚えています。


Q:今後成田空港手帳をどのような存在にしていきたいと考えていらっしゃいますか?
空港と地域の繋がりを更に強く結び付けていくツールとして役割を追い求め続けることはもちろんですが、
まだまだ知名度が低いので、まず空港周辺市町、空港従業員の方をはじめ、より多くの方に広めていくことが足元の目標かなと思います。
その途中で普段手帳を使わない方も手にしたくなる手帳に工夫しつつ、たくさんの方と一緒に作り上げる、愛される手帳にしていきたいと思っています。

「世界のNARITAブランド」の確立と航空旅行をさらに身近な存在に

「世界のNARITAブランド」の確立と航空旅行をさらに身近な存在に
Q:今後の甲斐さんの目標を教えていただけますか?
2つあるのですが、
1つ目は成田を旅人の街に近づけていくための活動をしていきたいと思っています。
世界的にNARITAの名前を広めていきたいです。

2つ目は旅行事業のカテゴリーの中で新しい旅行のスタイルとか旅行の不便な部分に対してサービスを提供したいと思います。
おうちソクたびとか成田空港手帳が、飛行機に乗っておうちソクたびとか成田空港手帳が、飛行機に乗って旅行をしたり、働く場所として選択するようなきっかけになったりするといいなと思いますね。

おわりに

おわりに
最後までお付き合いいただいてありがとうございます!

甲斐さんの成田を盛り上げていきたい、旅行を通して航空業界をより良くしていきたいという想いが伝わってきました。
たくさんの方のアイディアがつまった2022年度の成田空港手帳が9/21に発売となります。
楽しみですね。航空業界を目指す方にとっても役立つ情報がたくさん載っているので、
ぜひ手に取ってみてくださいね。
2023年の成田空港手帳のアイディアもお待ちしております!

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